(写真=会田健司)
スクールで小学生を教えたアルバイト経験があるとはいえ、今度は社員という立場だ。指導者のイロハはどうやって覚え、身に付けていったのか。
当時、生方コーチの指導教官で2016年からサッカースクールの統括に就任した秋庭武彦さんが、こんな言葉を投げ掛けてくれた。「選手と同じようにコーチだって自分の長所を出すことが一番大切ですよ。選手が気持ち良く、楽しくできるようあなたが持っているいいものを還元してほしい」。この金言により、新米指導者にありがちな“俺が教えてやるぞ”と大上段に振りかざす偏った思い、過剰な責任感がすっと消えた。
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