中学1年を見た後に中学3年を担当。1年生を2~3年、3年生を2~3年指導するサイクルを組み、中1で教えたことを中3で再確認する仕組みだ。
練習は個の力量を上げる内容に重点を置き、ゴールへ向かわせる個人戦術に時間を割く。「ポゼッションでもちゃんと前を向いているか、後ろにボールを下げていないか、というところに着目します。独力で戦局を打開できる選手育成がテーマ」と個のベースアップにこだわる。
現在56歳。来年、クラブ創設50周年を迎える。今後やりたいことは何だろう。
「夢ですか? 今が楽しいから今のままでいいです。一日でも長く現場に立ち、日本サッカーのために第2の相馬勇紀や第2の中村敬斗のような選手を育てたいですね」
こう言うと、笑みが広がり、張りのある声がさらに弾んだ。
(文・写真=河野正)