三菱養和では、特に中学1年生に手厚い指導を施すのが伝統になっている。経験豊富なコーチが担当し、基本をしっかり身に付けてもらうのが狙いだ。生方コーチが滔々と解説する。
「この1年間をしっかりやっておけば中3まで順調にいきます。中1ではサッカーと人間教育をきちんとやりますが、どちらかというと人間性を高めることに力を入れている。それによってサッカーでもいろんなことが吸収できるからです。ここでダラダラしてしまうと中3まで成長がないので、ターニングポイントだと考えています」
三菱養和の一員という自覚を植え付けることに注力するのだ。エンブレムの付いたジャージを着用し、公共交通機関に乗車。大きな声でおしゃべりし、足を延ばして座っていたら周りからどう見られるか-。礼儀と常識、思いやりの精神を育み、時には時事問題を取り上げて社会性に言及することもある。
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