そして「中を見たらエースがいたので決めてもらうことを意識してクロスを上げた」篠田のクロスをファーサイドで受けたFW10霜田は左足でファーストトラップ、フェイントで相手DFをズラし右足シュート。「篠田なら中にクロスに上げてくれると思ったし、待っていたらちゃんと来てくれたので決め切るだけだった」と言いつつも、高度なテクニックを見せ付けた背番号「10」の、準決勝に続くアディショナルタイムタイムの決勝点は、早稲田実業2大会ぶり2度目の選手権出場に直結することになった。

 かくして2大会前は広島国際学院に0-2で敗れた夢舞台に戻ることになった早稲田実業。「非常に強い多摩大目黒に選手たちが耐えてくれた結果。絶対に全国に行く強い気持ちをだしてくれた」と森泉監督も讃えた守備をベースに、「WASEDA Red」のユニフォームは「1つずつ勝ち上がって上に昇っていく」(キャプテンMF7野川)第一歩となる選手権初勝利を狙っていく。

(文=編集部)

▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選