得点シーンについては「ボールに対して感覚というか、勝手に体が動きました。次の昌平戦も出番がきたら、どんな形であれ持てる力をチームに還元したい」と腕をぶした。

 小山は疲労困ぱいといった表情で休んでいた。「みんなが我慢強く戦ったのが一番の勝因です」と口を開くと、「いつもは小川に支えてもらっているので、あいつの分まで走って戦いました。塚田が決めてくれた時はめちゃめちゃうれしかった」と言って、ようやく笑みが広がった。

 内野監督に上気した様子は全くなし。むしろ厳しい顔つきで「内容が良くても負けたら終わり。トーナメント戦は勝つことがすべてですから、10人でも負けは許せなかった。選手は今までやってきたことを出し切り、よく粘ってくれました」とひと息ついた。

 劇的な勝利を飾っても指揮官に喜ぶ様子は一切なく、「昌平を破って優勝するために1年間準備してきたので、小川の出場停止は大打撃です」と話し、次戦に向けての戦略を練ることに早くも思いを巡らせていた。

      

(文・写真=河野正)

▽第105回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第105回全国高校サッカー選手権埼玉予選