後半開始と共に聖望学園がゴールに迫る。後半13分、聖望学園10番小川が鋭いターンからボールを運び、惜しい展開を迎えるがこれはDFにクリアされる。聖望学園はボールを奪った際に、7番島村、10番小川が機転を利かせてファーストディフェンダーをはがす事に成功していた。後半18分、聖望学園8番塚田に代わり、13番坂本龍馬がピッチに入る。すると同20分、入ったばかりの13番坂本が右サイドでの突破からクロスを上げチャンスを作る。これは惜しくもゴールにはならず。更には同30分、聖望学園の13番坂本が右サイドを突破し、10番小川に繋ぎ、これはシュートを放つもゴールの枠を捉える事は出来ない。聖望学園は右サイドの13番坂本が警戒されることで、左サイドの9番竹間の突破、5番上田の正確なクロスも効果を増していた。

 後半35分には、聖望学園の13番坂本が相手を背負ってる所を、たまらず埼玉栄DFがペナルティボックス外でファールをしてしまう。最大のチャンスに5番上田がキッカーを務めるも、惜しくもゴール枠を外れてしまう。なんとか、まずは1点を返したい聖望学園は、後半37分10番小川が左サイドからカットインを見せるも、最後の最後で食い止められてしまう。そして、このまま試合終了のホイッスルがなり、3-1で埼玉栄が勝利を収めた。埼玉栄は後半交代で入った機動性の高い22番菅原陽太とバランスの取れた11番大倉が攻撃を活性化させていた。高い個人能力を備えたアタッカーが前半に爆発したが、見事な対人能力と連携で聖望学園のポゼッションサッカーを封じた4番久志本,2番上林,3番森,5番上田からなるDF陣も素晴らしい働きをしていた。一方、後半は内容で圧倒した聖望学園であったが、最後まで集中を切らさなかった埼玉栄の前に涙をのんだ。

(文・写真 石津大輝)