この日もあの日と同じようにブロックを作られる中で「セットプレーが鍵になると思っていた」と関根。西村がゴールエリア右側でフリーキックを獲得すると「良いポイントだったので1発目で決めてやろうという気持ちでした」。原田のキックに相手が一瞬ボールウォッチャーになった隙を見逃さず、後ろから走り込むと力強く叩き込んでチームに先制点をもたらした。後半はサイドから勢いを持ってやってくる相手に対し押し込まれたが、空中戦に強い阿部天翔とのコンビで中央はやらせず。1失点はしたものの粘り強く守ってチームの勝利に貢献した。2年前は敗れた難敵・正智深谷を倒しての4強だが、「この勝ちで浮かれずに、しっかりこういう厳しい試合を乗り越えたことを自信にして、次の準決勝に向けて全力で調整していきたいと思います」。この2年で大きく成長したキャプテンは冷静に、熱く次の戦いを見据えた。非公式ながら50mは6秒フラット。昌平の誇る韋駄天が先制点ゲットのきっかけを作った。この日も5バックで固めてくる相手に対し、序盤から鬼プレスをかけていくと前半21分に相手の処理が乱れたところを猛然と詰めてフリーキックを獲得。これがチームの先制点に繋がった。技術集団・昌平にとってはやや異質だが、その存在は欠かせないものとなっている。「自分は本当にテクニックがないので、裏の抜け出しだったりでチャンスを作れればいいと思っています」。スピードに加えて、何度でもスプリントを繰り返す様は相手守備にとって脅威だろう。