これで勢いに乗ると、後半13分には右サイドの角度のないところからMF中山隼人が左足で目の覚めるようなキャノン砲を突き刺してチーム3点目。28分には中山の強烈なミドルをキーパーが弾いたところを植木が詰めてハットトリック達成。さらに植木は32分に右サイドからドリブルでエリアを抉ると、最後はキーパーの股を抜く技ありシュートでこの日4得点目とした。

蕨は後半アディショナルタイムに途中出場のFW西村匠未のクロスから青木がヘディングで決めて一矢報いたが反撃はここまで。5ー1で勝利した川口市立が次のラウンドに駒を進めた。

今季公式戦初戦で川口市立は新10番でキャプテンのFW植木龍也が4ゴールと躍動した。

この日はヘディングに、詰めにさまざまなパターンで得点を量産したが、特に満足度が高かったのが自身2点目。国井とのワンツーからエリアに侵入した場面は普段の練習の成果が生きた。「いつも練習で4対3(攻撃4:守備3)というのをやっていて、ワンツーやダイレクトプレーを多くして崩していく練習をやっていたというところで、しっかりと崩せて良かったです」。

そのまま鋭い身のこなしでマーカーを剥がすと、「自分の中でしっかりイメージはできていた」という右足のシュートはややインにかかりながら逆サイドのゴールネットに突き刺さった。

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