合併後最初の世代となった昨年は前主将の森藤真生や副主将の杉本俊太らが中心となって「一期生として絶対に越えられないような結果を残したい」と挑んでインターハイで県16強の成績を残したが、「自分たちは先輩たちの記録を大きく抜けるように、8を目標にして頑張りたいと思います」と植木。キャプテンとして、10番としてチームを牽引し、“先輩越え”を誓った。

後半13分の強烈なミドルシュートは、まさにキャノン砲とも言えるような重い一撃だった。

右サイド深くでボールを持つと「前半同じようなシーンがあって、その時にちょっと行けるかなと。次来たらやってやろうと思って振り抜いたら良いコースに入ったので良かったです」。左足を振り抜くと、キーパーの反応も許さぬ弾丸のようなボールが逆サイドに突き刺さった。

さらに後半28分には今度はキーパー強襲の豪快なシュートから植木のゴールをお膳立て。またノーゴールの判定となったものの、後半2分のコーナーキックの場面ではファーサイドのDF吉澤輝将にピンポイントで通すなど、セットプレーのキッカーとしてもチャンスメイクした。

「キックは自信がある。正確に蹴ることと、強いシュートは自分の持ち味だと思います」。「剛」「柔」使い分けるキックは、中学時代に近所の公園にある小さなゴールのバーの上にペットボトルを置いてスピードボールやコントロールショットで射抜く練習を重ねた賜物だ。

次戦はトーナメントの山場となる浦和西戦だ。「セットプレーはまずミスがないように、尚且つみんなが競りやすい、決めやすいボールを上げるようにして、ゴールが見えて打てると思ったらどんどん打っていって浦和西も脅かしたい」と中山。得意のキックで強豪撃破を狙う。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登