「俺の分まで頑張ってくれ」エースからバトン受けた浅見が期待に応えるゴラッソ! 

 開始から狙いとする形を作ったのは正智深谷。「選手権は5バックにしたことでただ蹴るだけになってしまった。今日は4ー4ー2で奪った後に両サイドが高い位置を取ることを心がけました」(DF山田裕翔)。相手の強力攻撃陣に対し、引かずに前からかけて試合のペースを握る。

すると先制点は狙いとしていたサイドからだった。前半16分、右サイドバックに入った松野響のアーリークロスにMF浅見竜輝が左足を一閃。直後豪快なゴラッソがネットに突き刺さった。

一方、前半は相手の組織的な守備に対し、シュート1本に終わった昌平も後半に仕掛ける。16分にはMF鎌田大夢のスルーパスに抜け出した新人戦得点王のDF大竹琉生が決定的なシーンを迎えるが、ここはDF大塚天翔が身体を投げ出してシュートブロックしてゴールは許さない。

相手の攻撃をしっかりと凌いだ正智深谷は後半24分、右サイドハーフの佐々木達也のクロスをFW山本滉が中央で競ったボールが逆サイドにこぼれると、そこに待っていたのは10番のFW波多野晟愛。怪我でこの日は途中出場となったエースの追加点で勝利を一気に手繰り寄せた。

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