10数分間で5ゴールが決まるジェットコースターのような展開 最後はPK戦を四中工が制す

四日市中央工MF森夢真

 1月3日、フクダ電子アリーナで第98回全国サッカー高校選手権大会の3回戦が行われた。四日市中央工日章学園の試合は合計6ゴールが生まれる乱打戦の末、PK戦を制した四日市中央工がベスト8進出を果たした。

先制点は11分、四日市中央工に生まれる。相手DFのクリアに対してMF森夢真が猛然とプレスをかけると、身体に当たったボールはGKの頭上を越えてゴールへと吸い込まれていった。日章学園は2回戦で退場になったDF古賀照也に代わって先発したDF宮永健太が失点に絡んでしまい、その後もミスを引きずっていると判断した早稲田一男監督は23分に宮永を交代させる。さらに38分にもMF藤本優希を投入するなど、前半から積極的なベンチワークを見せ、前線のFW鈴木陽介とFW木脇蓮苑にボールを集めて反撃に出る。

ハーフタイムを挟んで後半の立ち上がりから、試合が激しく動き出す。ロッカールームで指揮官から「素晴らしい舞台に来させてもらっているのに、なんでぬるい試合をしているんだ!」と檄を飛ばされた日章学園は46分に鈴木がドリブルでエリア内に侵入して右足でゴールを決めると、50分にはショートCKからのクロスを木脇がヘッドで押し込んで1-2と逆転する。だが四日市中央工も53分に右CKからMF宮木優一が決め、56分には森がPKを成功させて3-2と再びリードを奪う。すると58分、今度は日章学園の鈴木が倒されて獲得したPKを自ら決めて3-3とし、10数分間で5ゴールが決まるジェットコースターのような展開が繰り広げられた。その後は試合のテンポが落ち着く中で両チームとも4点目を目指したが、ゴールネットが揺らされることなくPK戦へ突入する。日章学園はPK戦に強いGK清原寛斗を投入し、その藤原が一本は止めたが、逆に4人目と5人目を続けて失敗してしまい、スコアは3-3、PK戦4-3で四日市中央工業が試合を制した。

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▽第98回全国高校サッカー選手権大会
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