初戦で市立船橋を破る番狂わせを見せた日章学園。その勢いで3回戦にも挑んだが、ここで敗退となった。早稲田監督は「勝負強さという意味で、逆転した後の失点が大きかった」と悔しさをにじませる。全員攻撃・全員守備をかかげるチームだが、序盤は思うような戦いができなかった。それでも前半途中からはフィニッシュまで持ち込む場面が増えていき、後半に一度は逆転するのだが、その後も続いた攻め合う展開の中でリードを維持できなかった。
選手に目を向ければ、縦関係の2トップを形成する鈴木と木脇のコンビは相手の脅威となっていた。2ゴールをあげた最前線の鈴木は、動き出しの上手さとキープ力を発揮。相手DFに「10番(鈴木)をつぶせなかった。ボールを持たれたら、体で隠された」(DF青木晴暉)と言わしめた。そして1ゴールの木脇は少し引いた位置をスタートポジションとしつつ、鈴木との距離感を意識しながら状況によっては裏へ飛び出すなど連動性を発揮していた。鈴木は「1点目の場面みたいに『一人が足元なら、もう一人は裏へ抜ける』とか、1年間パートナーとしてやってきた中でコンビネーションを高めてきた。木脇は能力が高いので、僕も動きやすいです」と1年生FWと良いコンビだったことを語っている。日章学園はこの日の登録メンバー19人中、1・2年生が10人いる。今大会の経験を糧として新チームでも飛躍を目指す。
▽第98回全国高校サッカー選手権大会
第98回全国高校サッカー選手権大会