矢板中央、結果と共に内容面でもいい流れを作って、ベスト8へ

(写真=堀井優真)

 第98回全国高校サッカー選手権大会の3回戦が1月3日にフクダ電子アリーナで行われ、矢板中央が2-0で鵬学園を破ってベスト8進出を果たした。

共にシンプルに縦へボールを送る攻撃を見せる両チームだが、フィニッシュに持ち込む回数は矢板中央が多かった前半。先制点は14分に生まれる。右サイドのMF柿崎貴翔からのクロスを鵬学園GKがキャッチしようとするが、まさかの後逸でボールはFW西村碧海の下へ。これを西村が左足で決めて、1-0とリードする。その後も矢板中央はロングボールとパスによるサイドへの展開を織り交ぜながら、試合を進める。

対する鵬学園は、初戦で京都橘を相手に見せた組織的な守備が影を潜めた。中盤がパスの出どころだ京都橘と違い、矢板中央は最終ラインからのロングフィードを使ってくる。当然、プレスをかけるエリアは変わってくるし、それに伴いシステムも京都橘対策で採用した4-1-4-1ではなく、星稜高校を下した県大会決勝の4-4-2に戻してきた。「前の4枚でハイプレスをかけて、攻撃では相手は高さがあるので(真正面からではなく)脇から差し込みたかった」(鵬学園・赤池監督)というプランだったが、ピッチ上でそれを体現しきれずに試合が進んでいく。

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▽第98回全国高校サッカー選手権大会
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