後半も賢明学院優位の形勢は変わらない。43分、賢明学院は25番DF中辻俊輝の鋭いグランダーのパスを10番FW永井拓朗が決め3-0。更に45分、賢明学院は11番FW早田開のパスから10番FW永井拓朗が金光藤蔭のDF2人を抜き去り、キーパーを見て冷静にゴールに流し込み追加点をあげる。対する金光桐蔭は15番FW濱元淳暉に変わり9番FWヴィトー留希也を投入。直後から果敢にシュートを放つが1番GK尾崎彦紀にセーブされてしまう。52分、賢明学院は10番FW永井拓朗からパスを受けた11番FW早田開が強烈なシュートを決め5点目を追加。

 5点を追いかける展開となった金光藤蔭に後半唯一のチャンスが訪れる。63分、9番FWヴィトー留希也が中盤でボールを奪い、そこから豪快なシュートを放つがこれは惜しくもゴールポストに嫌われる。すると、直後の77分、賢明学院は7番MF木下大輔のドリブルからのアシストで8番MF立田拳大が追加点。終了間際の80分、賢明学院は7番MF木下大輔の細かいドリブルから5番MF吉井健人に渡り、最後は途中出場19番MF中尾山一輝が冷静に流し込み7-0。そのまま試合は終了し賢明学院が圧勝した。

 初戦を大勝で飾った賢明学院の富来豪コーチは「前半のうちに得点をしっかり奪えた事と、1試合を通じて危ないシーンを作らせず無失点で終われた事がよかった」と試合を振り返った。続けて、富来豪コーチは「5回戦まで1ヶ月空くので、この機会にしっかり調整して一戦必勝で臨みたい」と次戦に向けて意気込みを語った。今年のチームの特徴は「前線の速いFWを生かした攻撃と粘り強く守備で守る」という賢明学院は5回戦でベスト16を賭けて大商学園と対戦する。

(文・写真=谷口一樹)