ラストプレーで同点に追いついた昌平がPK戦の末に高川学園を下し初戦突破

昌平イレブン(写真提供=オフィシャルサポート)

 第99回全国高校サッカー選手権大会の1回戦、昌平対高川学園がNACK5スタジアムで行われた。

 優勝候補に挙げられる昌平に、高川学園がどう挑むのか――そんな戦前の予想を裏切るような展開で試合は幕を開ける。前半7分、高川学園が右サイドでFKを獲得。DF奥野奨太が左足で蹴ったボールに対して、GK西村遥己が前に出てはじこうとするがクリアが小さく味方に当たってしまい、FW中山桂吾の足元へ。山口県大会得点王のストライカーが押し込んで、高川学園が先制点を奪う。

 前半の高川学園は守備で自陣を固め、ボール保持者へ圧力をかけられていた。そしてボールを奪えば、素早い切り替えからカウンターを繰り出す。前線はスペースへ流れて、後方からのロングフィードを受けて起点を作るなど、攻撃の形も作れていた。県大会で戦った4バックから、昌平の攻撃力を見据えて3バックに変えたプランも効を奏したと言えるだろう。対する昌平は追いかける立場となったが、早い時間帯の失点ということもあり、焦ることなくボールを保持して攻撃を仕掛ける。MF須藤直輝(3年・鹿島内定)が「県大会でも引いてくる相手はいたけれど、全国になると完成度も高い」と相手の守備は固いが、時間の経過と共に敵陣深くで仕掛けてシュートまで持ち込む場面も増えていく。

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▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権