王座奪回に「心を燃やす」青森山田が圧倒!堀越を下して準決勝へ進出

DFタビナス ボール ビスマルクが先制ゴール(写真=矢島公彦)

 1月5日、駒沢陸上競技場で第99回全国高校サッカー選手権大会準々決勝2試合が行われた。第2試合は、29年ぶり3回目の出場となる堀越(東京A)と、優勝候補筆頭の呼び声高い青森山田(青森)が対戦。前年度準優勝に終わった雪辱に燃える青森山田が序盤から猛攻をしかけ、初の8強に勝ち進んだ堀越を圧倒。4-0で勝利し、埼玉スタジアム2020で行なわれる準決勝へと進出した。

立ち上がりから攻めに攻める青森山田 頂点に向けみなぎる気迫 

 前年度の選手権で静岡学園に逆転負けを喫し涙を飲んだ青森山田。王座奪回に心を燃やし、セットプレーなどを中心に得点を重ねてここまで順当に勝ち進んできた。一方、29年ぶり出場の堀越はキャプテンMF日野翔太を中心とした全員プレーで勝ち上がり、過去最高成績となる8強に進出。勢いに乗って打倒・青森山田を果たしたい。そのためにはまず慎重に試合に入り、立ち上がりの失点は避けたいところだ。

 ゲームは堀越のキックオフでスタートも、開始早々から青森山田にチャンスが訪れる。DF2番内田陽介のロングスローからDF3番タビナス ボール ビスマルクがヘッドでゴールを狙うも、ここは堀越GK平野裕太がセーブ。さらにその直後、ゴールキックからのボールを奪うと7番安斎颯馬がシュート。惜しくもポストをかすめるようにゴールラインを割り先制はならずも、青森山田は立ち上がりから王座奪回への気迫を見せる。

 するとその気迫は前半14分に形となって表れる。青森山田はコーナーキックを得ると、ゴール前の混戦からDFタビナス ボール ビスマルクがこぼれ球を押し込みネットを揺らす。

 さらに青森山田は直後の前半16分、またもやDF内田のロングスローをDF4番秋元琉星が打点の高いヘディングを叩き込み追加点を奪う。

 その後も攻撃の手を緩めない青森山田は前半28分、DF5番キャプテン藤原優大からのロングボールを右サイドで受けたDF内田がダイレクトで中央へ折り返し、FW18番名須川真光が低い位置からのヘディングで3点目をマークする。

 青森山田の猛攻は続き、前半の32分にもDF内田からのロングスローを起点に、ゴール前の混戦からFW名須川が4点目、自身2点目となるゴールを奪う。そして試合は4-0と青森山田がリードし、前半を終えた。


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▽第99回全国高校サッカー選手権
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