両校入場
小島遥、梶谷政仁、田島帆貴の3発で埼玉栄を撃破!
11月1日、第94回全国高等学校サッカー選手権大会 埼玉県予選の準々決勝として埼玉栄と正智深谷の一戦が熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた。
両者スタンドには大人数の応援団を引き連れ、気合が高まる中試合は開始された。
立ち上がりはお互いに相手の出方を見合う形で、出来るだけリスクを冒さないゲーム展開を迎えた。全体的に体格に恵まれた選手を揃えた印象を受ける正智深谷はFW11小池駿、12番玉城裕大の強力ツートップに加え、テクニシャン型のトップ下10番小島遥を置き、両サイドの9番新井晴樹、13番鈴木涼太はスピードを兼ね備えた選手を配置した4-4-2で臨んだ。一方の埼玉栄は、対人に強い10番高橋利樹を左、スピードのある2番塩川尚樹を右、身体を張ったポストプレーでタメを作れる11番森山虎太郎をセンターに置いて、攻撃に幅を持たせる。さらにその下には6蔵川慎吾,8番石井勇太朗と小回りの利くテクニシャンを置くことで、前線の3人にボールを配給する。4-5-1であるが、DFの2番をかなり高い位置で使うことで相手のDF陣を困惑させる。
そんな中最初のチャンスは埼玉栄、前半開始10分右WG2番塩川が右サイドを突破し、クロス。これをDF陣がなんとかクリアする。対する正智深谷は前半開始18分、MF7番小山開喜からのスルーパスをMF9番新井が受けようとするも、これはGK高橋悠人の勇気ある飛び出しに救われる。
前半25分までは埼玉栄がペースを握る形となった。逆サイドで待つ10番高橋、2番塩川のウイングにボールをつけて、一回キープすることでそこから攻撃をスタートさせる。そして、ボールを取られた場合はそのまま高い位置からボールを奪いに行くという2段構えで、攻撃をスタートさせることに成功する。さらに、6番蔵川8番石井が時に攻撃の心臓となり、間でボールを受ける。しかし、25分以降は正智深谷もパスを回し始め、出来るだけ攻撃陣に良い状態のボールを届けようとする。
前半29分、埼玉栄左WG2番塩川が左サイドで鮮やかなヒールパスでDF5番飯田勇吹に繋ぎ、するどいクロスを上げる。しかし、これはDFにクリアされる。更に前半32分、左サイドに選手を寄せて細かくパスを回し、たまらなくなった正智深谷はファールを犯してしまうが、このFKはゴールならず。
対する正智深谷前半37分、MF9番新井が快足を活かし裏に抜け出しボールを受けようとするも、またしてもGK高橋の勇気ある飛び出しでボールをクリア。何度も埼玉栄ゴールを脅かすMF9新井、ついにその努力が実を結ぶ。裏でボールを受けスピードに乗ったMF9番新井をDFが溜まらずボックス内でファール。これをキャプテンMF10番小島が冷静に決めてゴール。1-0とリードする。
ここで前半終了のホイッスル。前半は埼玉栄がペースを握っていたかのように見えたが、正智深谷がリードする展開に。正智深谷のDFライン17番根岸航大、3番松岡則志、4番田村恭志、8番中村黄道は対人能力も高く、埼玉栄のワイド攻撃を見事に抑えた。点を取らなければいけない埼玉栄が後半どうしてくるのか。