東北新人戦は尚志が5年ぶり3度目のV!決勝で東北学院を下す

決勝ゴールを決めた尚志FW鈴木虎太郎(写真=松尾祐希)

 5年ぶり3度目の優勝だ。

 1月31日、第21回東北高等学校新人サッカー選手権大会の決勝、尚志東北学院の試合が行われた。午前中の準決勝に続き、午後に行われた一戦。疲労も残る中でのゲームだったが、尚志は序盤から主導権を握り、開始3分で先制。最後までこのゴールを守り切り、新チーム発足後初となるタイトルを手にした。

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 「青森山田さん、仙台育英さんが辞退となり、優勝へのプレッシャーがあったと思う。その中で結果を残してくれたことは素晴らしかった」。

 仲村浩二監督が振り返った通り、今大会は非常に難しいレギュレーションだった。大会前に青森山田、羽黒、仙台育英、学法石川が出場を辞退。特に優勝候補と目されていた青森山田と仙台育英の不参加により、一気に尚志への期待感が高まった。しかし、チームはまだ発足して僅か3週間ほど。例年であればもっと多くの時間を割いて強化を進められていたのだが、今回は11月の新人戦は他の大会が重なったこともあって2年生のみで構成。冬の遠征なども個別に分けて行っていたため、この東北新人戦が1、2年生が合流して挑む初めての大会となった。

 今大会はすり合わせができておらず、噛み合わない場面も散見。しかし、一戦毎に修正を測って決勝まで勝ち上がってきた。

 その中で迎えた東北学院との決勝では序盤からテンポ良くボールを繋ぎ、相手を圧倒。3分にはFW網代勇翔(1年)が右サイドを抉ってゴール前にクロスを入れると、FW鈴木虎太郎(2年)が頭で合わせて先制点を奪う。以降もボランチの岡野楽央(2年)、神田拓人(1年)がボールを捌き、サイドに展開。今大会の指揮を執った梅津知巳コーチが「今年はサイド攻撃が特徴」と話す通り、積極的に若林来希(1年)、山本叶多(2年)が仕掛けて決定機を作り出した。一方の守備陣も粘り強く守り、身体能力に秀でたCB山田一景(2年)らが身を呈した守りを見せて得点を与えない。

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▽第21回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第21回東北高等学校新人サッカー選手権大会