大津vsルーテル学院(写真=井芹貴志)
だが、徐々に大津がボールを握って押し込む状況を作り、右の田原瑠衣、左の香山太良が縦、横のベクトルを織り交ぜたドリブルで仕掛けつつ、中央で待つ191cmの小林俊瑛の高さを生かす配球。ルーテル学院も「引いて人数をかけるのではなく、厚地(陽賢)と池田(桜介)のマッチアップでなんとか対応」(小野監督)しようと試みるが、サイドでの1対1で上回れず、またボールの質と小林の高さもあって大津が流れをつかむ。すると9分、田原が入れたボールを奥で小林が折り返し、山下基成がフリーで押し込み先制した。
その後もサイドでの起点から縦への仕掛け、ミドルゾーンでのセカンドボールを奪ってからの展開などでチャンスを作った大津だが、11分の山下、12、16分の小林、左CKが流れたところに田辺幸久が逆から詰めた26分、左からのコンビネーションで香山が狙った29分など、追加点のチャンスを仕留めきれない。
ただ、ボールを失ってもプレスバックとポジショニングの良さからすぐに挟み込んで奪い返し、高く押し上げるDFラインのスペースはGK西星哉が的確にカバーするなど、ルーテル学院にチャンスらしいチャンスは与えず。このまま折り返すかと思われたが、37分、左からの田辺のクロスをキャッチに出たルーテル学院GK松村純信がファンブル。このこぼれを小林が折り返し、中に詰めていた井伊虎太郎が押し込んでようやくリードを広げた。
▽第101回全国高校サッカー選手権熊本予選
第101回全国高校サッカー選手権熊本予選