大津vsルーテル学院(写真=井芹貴志)

 後半に入ると、ルーテル学院が大津の背後へのボールを収める場面が徐々に増え、開始早々の44分にトップの塘﨑銀太が自らボックス内に持ち込み、51分にも右CKを得るがフィニッシュには結べず。逆に大津は53分、準決勝と同じように左MFの香山に変えて岩﨑大翔を投入、岩﨑を右に配して田原を左へ動かす交代でサイドにアレンジを加え、直後の55分に代わったばかりの岩﨑が狙う。

 ルーテル学院も55分、塘﨑に替えて180cmの2年生FW青島知輝を入れて前線にターゲットを作るが、大津はセンターバックの碇明日麻らが落ち着いた対応で抑えると、56分、フリーキックからのゴール前のこぼれを小林が押し込み3点目を奪う。

 ルーテル学院は63、66分と交代カードを切って反撃に出るが、大津も疲れの見えるポジションに次々とフレッシュな選手を送り出して運動量やクオリティをキープ。終了間際の80分には、68分に田原と交代でピッチに入っていた中馬颯太が右からのボールを受けてゴール右隅に流し込んでダメ押し。アディショナルタイムにも小林が1対1の場面を作り、5点目こそ奪えなかったものの、無失点でルーテル学院を下して連覇を果たした。

 「全国のレベルを意識して日々やってきたが、改めてそれが分かったと思う。1対1の個で上回られたのもあるし、サイドへのプレスにしっかりいけなかったことがそのまま点差になった。ただ、ようやく決勝で大津さんとやらせてもらえたので、またここから、オン・ザ・ピッチ、オフ・ザ・ピッチの両面で、より高いところを目指していかないといけない」と、ルーテル学院の小野監督は次を見据える。

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第101回全国高校サッカー選手権熊本予選