三田学園vs報徳学園(写真=森田将義)

 対する三田学園も18分に左CKのこぼれ球をMF16西田昇英(3年)がボレー。40分にはPA手前で得たFKのチャンスをFW10宮内泉太朗(3年)が直接狙ったが、クロスバーに阻まれた。思い通りに行かない中でも、失点を回避できたのは試合展開として大きかった。報徳学園の高田秀一監督はこう振り返る。「三田さんのやることは初志貫徹で、実直さとパワフルさがあった。お互いに硬さを感じて、ノーガードのチャンスとピンチがあった。大舞台を考えたら、上々だったと思っています」。

 後半に入ってからの報徳学園は、ボールの奪い方を修正。「プリンスリーグで繋いで来るチームと対戦してきたので、自分たちが中でやりながらどこでハメたら良いか分かる。高田監督からの指示もありましたが、中で感じている僕たち自身がどうやってハメるかを統一できた」(瀧田)。後半5分には瀧田のスルーパスから、MF8稲井想真(3年)がPA右を抜け出し、ゴール前にボールを展開。DFに当たったこぼれ球に反応したのは、指揮官が「アイツは大舞台になればなるほど仕事をする。この展開であれば、おそらくアイツは決めるだろうなと思っていた」と信頼を寄せる坂元。「いつかはチャンスが来るだろうと思っていた。目の前に来たので、思い切り打ちました」と振り返るエースがきっちり決めて、報徳学園が均衡を崩した。

【次のページ】 決勝ラウンド準決勝 三田学園 vs 報徳学園(3)

▽第101回全国高校サッカー選手権兵庫予選
第101回全国高校サッカー選手権兵庫予選