細田学園 vs 浦和西(写真=河野正)

 今季は関東高校大会予選が1回戦で浦和学院に、高校総体予選は準々決勝で武蔵越生に、いずれもPK戦を5-6で落としていた。それだけに就任7年目の上田健爾監督は、「PKの練習はたくさんしてきました」と苦笑いを浮かべながらも“3度目の正直”が実り、ホッとした様子だった。

 先制点は作戦通りだったそうで、前線の選手には前半でつぶれてもいいからアグレッシブに得点を狙わせたという。後半の途中からいくらかトーンダウンし、浦和西にペースを引き渡したが、1失点にこらえたことがPK戦勝ちを呼び込んだ。上田監督は「チャレンジャーのつもりで戦えるかが大切だと思っていたが、粘り強くやってくれました」と忠実に戦い続けたイレブンを褒めた。

 やはりS1リーグで強豪に揉まれていることが成長につながっているようで、しぶとい戦い方は例年以上だそうだ。

 前回まで3年続けて準々決勝の壁にはね返されてきたが、今回は初の4強入りなるかが見どころだ。指揮官は「メンタル面の成長が大きく、自分のためではなく今年の選手は、チームへの貢献度が高いんです」と初のベスト4進出に手応えを感じているようだった。

(文・写真=河野正)

▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選