国士舘もFW手塚令恩のゴールで一時同点に写真=矢島公彦)

 そのまま終盤には国士舘の猛反撃を受けながらも、GK1鈴木健太郎(3年)やDF4藤井利之(3年)、DF5佐藤由空(3年)を中心にこれをはね返し2-1で逃げ切り。長らく遠ざかっていた選手権への切符を掴んでみせた。

 成立学園の山本健二監督は「17年ぶりの全国ということで本当に嬉しいです」と喜びを口にする。そして「相手はフィジカル的にも強いので、それに対応するのにいっぱいいっぱいなところはありましたが、自分たちのサッカーをやり通そうというテーマのなかで少しはボールを動かすことができたかな」と振り返った。

 もっとも一方の国士舘の戦いぶりも称賛に値する。ゴールを決めた手塚は力強いポストプレーで攻撃の軸となり、GK1西城壮真(3年)は最後までチームを鼓舞し続けただけでなく、度々のビッグセーブでピンチを防いだ。またMF2宮本秀(3年)とDF23大阪竜也(2年)は対人の強さを見せ、右の山本と左のDF6一瀬雅斗(3年)は献身的なアップダウンで攻守に厚みをもたらした。

 国士舘の上野晃慈監督は「早い時間の失点でラインを上げづらくなってしまった。なにより成立学園さんのパスワークが素晴らしかった。そして最後きっちりとモノにする差が出てしまった」と悔しさを口にした。

(文=多田哲平、写真=矢島公彦)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選