岡山学芸館はキャプテンのDF井上斗嵩を中心に粘り強くハードワークをまっとうした(写真=矢島公彦)

 身長165センチのMFの会心の一撃で再びリードを得た岡山学芸館はその後、井上、田口というCBコンビと、GKの平塚を中心に東山の猛攻を凌いでいった。

 さらに福井と中尾の両SBは攻め上がる機会を増やしながらも守備のタスクも堅実にまっとう。

 69分の清水のシュートは平塚がセーブし、真田のクロスから阪田にヘディングを許した74分のピンチはバーに助けられた。

 そして終盤の85分、福井のロングスローから、流れてきたボールをファーサイドで待ち構えていた木村が合わせて追加点。木村のこの日2点目でリードを広げ、勝利を引き寄せた。

 それから最後まで全員が献身を怠らなかった岡山学芸館がそのまま3-1で勝利し、見事に初優勝。岡山県勢としても初の全国制覇を成し遂げた。

 高原監督は「最後まで危ない時間帯もありましたけど、体を張って粘り強く守備をしてくれたことが、勝てた要因」と語り、「うちにはスターはいないけど、全員がハードワークしてくれた。初戦から勝ち上がっていくなかで1戦1戦本当に成長して、集中を切らさずに持っている力を発揮してくれたのがこの優勝につながった」と選手を称えた。

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