3戦PK勝ちの立役者、大冠GK井ノ口航羽(写真=会田健司)

 結局、摂津のCKがラストプレーとなり、0-0のまま前後半70分が終了し勝負はPK戦に突入。1本目で両GKがシュートを止めると、後攻の摂津が4本目をクロスバーに弾かれる。先攻の大冠が5本目を成功させ、4-2で大冠に軍配が上がった。

 3戦連続でPK戦を制した大冠GK21井ノ口航羽(2年)は「(ボールを持ったままPA外に出てしまい)試合ではやらかしたんですけど、PKで挽回出来たので良かったです。PKは自信があって、相手を見ながら想像と読みでやっています」とPK戦を振り返りコメント。

 「こんなことあるんですね(笑)。流石に今日はないやろと思っていました」とは大冠の都浩司監督。

 そして「(摂津を)1週間分析して、4-2-3-1できれいに繋いでくるのはわかっていたので、チーム立ち上げ当初から決めていた"前からドンドン行く"ということを恐れずやりました。点を取るスポーツなので、本当は点を取れればよかったんですが。守備は10通りくらい用意していて、そこから状況にあった形を自分たちで選ぶ。それを相手も嫌がっていたと思います」と点を取れなかったことは不本意としながらも、破壊力のある相手攻撃陣をゼロで抑えることが出来たことには満足感を示した。

【次のページ】 決勝トーナメント準決勝 大冠 vs 摂津(4)

令和4年度 第1回大阪公立高校サッカー大会