青森山田DF小沼 蒼珠(写真=矢島公彦)

 最後まで諦めない青森山田のパワフルなアタックは凄まじく、90分に執念が実を結ぶ。左サイドのDF小沼 蒼珠のロングスローから相手のオウンゴールを誘発して同点弾を奪うと、さらに後半アディショナルタイムにはFW津島が逆転ゴールを決めたのだ。

 劇的な展開で勝利を掴み取った青森山田の正木昌宣監督は、ゲームを次のように振り返った。

「サンフレッチェ広島さんは、個々のスキル、チームとしても本当に力があって、かなり苦しいゲームでしたけど、我慢していれば良いことがある。失点したあとも決して諦めることなく、頑張ってくれた選手たちの逞しさと諦めない気持ちに私自身も感謝しています。その結果として優勝できて本当に良かったと思います」

 正木監督の言葉通り、土壇場の2ゴールは選手たちの「諦めない気持ち」だろう。青森山田が見せた終盤の気概は、まさしく高校年代で日本一だった。

(文=志水麗鑑 写真=矢島公彦)

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