本庄東イレブン(写真=河野正)

 就任27年目を迎えた田村範秀監督は「2019年と21年に続き、2年おきに8強入りしています」と喜びをかみ締めながら、「今年のチームはまとまりがあり、互いに思ったことを率直に言い合っています」と目を細めた。

 昨年4月に着工した人工芝のピッチが3月に完成し、前日の1回戦は“ホームグラウンド”で川口青陵に3-0で快勝した。

 田村監督は伊奈学園のOBで、1学年下にはJリーグ北海道コンサドーレ札幌の杉浦大輔コーチがいる。「素晴らしいピッチができたことで、選手のモチベーションも上がっています。ボールをしっかり動かし、組織として機能するチームをつくっていきたい」と今後が楽しみといった口ぶりだった。

 好セーブを連発して1失点に抑えた主将のGK持田は、「練習も気持ち良くできています。当初の目標はベスト8でしたが、ここまできたら優勝したい」と設定値を変更。司令塔のアピッチも「自分の特長は視野の広さを生かしてパスを出すこと。ベスト8は自信になるので、次の武南戦も勇気を持って戦いたい」と攻撃の心臓部らしい言葉を放った。

 内容的には少しも見劣りしなかった熊谷。就任7年目の田渕常夫監督は「ゴール前の質が悪かったが、献身的な守備を含めてよくやった。高校生らしく戦えるいいチームだと思います」と悔しさをにじませながらも自賛し、今後の展望が開けたことで表情は穏やかだった。                 

(文・写真=河野正)

▽令和5年関東高校サッカー大会埼玉予選
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