宜野湾立イレブン(写真=仲本兼進)

 台風2号の接近に伴い、今月3日(土)決勝の予定がスライドし迎えたファイナル。ピッチを焦がすかのような灼熱の太陽が照りつける中、午後1時にキックオフの笛が鳴り響く。

 下から丁寧につなぐ宜野湾は序盤からGK仲宗根琉一を中心にビルドアップを図り、FW新屋歩武の右からの攻撃を鮮明にする。しかし球際での一対一でボールを奪い切り、素早く縦にロングパスを送る西原の切り替えの速さにDFラインはなかなか上げることができず、ゴールまでが遠い。ゆえに伝統の「縦に早いサッカー」を忠実に受け継いできた西原のスタイルが効果てきめんに表現され、宜野湾に自由を与えなかった。そして24分。ロングボールの処理を誤った宜野湾DFからボールを刈り取ったFW比嘉琥生がドリブルでボックス内へ進入し、左足でしっかりと決めきって西原が先取点を奪う。

 その後も西原優勢の展開が続いていたが、前半終了間際の35+1分。なかなかボールが入らなかった宜野湾のエースストライカー・速水梨穏の前へようやくボールがつながると、速水は体ごとゴールへ突っ込みながら頭で押し込み、試合を振り出しにした。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)沖縄予選
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