その歓喜の2分後。再び比嘉が牙をむくと、途中出場のFW上里南との連携から比嘉が左足一閃。決勝の舞台で比嘉がハットトリックを達成した直後、試合終了の笛が鳴らされた。

 西原町役場に勤める傍ら、母校で外部コーチを23年間続けている渡慶次修コーチは「球際に勝つ、相手よりも絶対に走り負けないというメンタリティを練習の中で得て、それをやってきた自信がつながったと思う。今日も(大会を通じて)初失点して追いつかれたが落ち込まず絶対に負けないんだという雰囲気を醸し出していて粘り強さを見せてくれた」と選手を称賛。「まだまだなところはたくさんあるが、西原の縦に早いサッカーができたと思います」と、母校の伝統を見守り続けていた渡慶次コーチも納得の内容だった。

 一方でハットトリックを決めた比嘉については「エースであることは認めるけれど、大会前までは王様気分だった」という。けれども「自分の中で『変えないと』という思いがあって、自ら髪を短くして気合い入れ直した姿に変わった。疎かだった守備も明確にやってくれたことが全体にも波及していって、大きな背中を見せるエースの影響力はやっぱり大きい」と渡慶次コーチは目を細めた。

【次のページ】 決勝 西原 vs 宜野湾(5)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)沖縄予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)沖縄予選