東福岡 vs 飯塚(写真=中倉一志)

 この強度の高さに東福岡は手こずった。出足の鋭さでセカンドボールを拾うのは飯塚。ボールをキープしても前を向かせてもらえず、1対1の局面では当たり負けしてボールを奪われる。なんとか奪い返しても「攻」から「守」へ素早く切り替えて高い位置からプレスバックする飯塚に再びボールを奪われる展開が続く。

 そして21分、その流れのままに飯塚が先制点を挙げる。CKの流れから久保公斗(3年)が左足からライナー性のクロスを供給。そこへ永原大真(3年)が飛び込んで頭で合わせた。そして、そのあとも力を緩めることなく東福岡をゴール前に押し込んだまま前半を終えた。スコアこそ1点差だったが、プレスの強度、1対1の球際の強さ、攻守の切り替えの早さ、さらに言えばピンチの場面では全員が身体を張る守備意識の高さ等々、サッカーのベースと言える部分で上回った飯塚の思い通りに進んだ40分だった。

 そして後半も基本的には流れは変わらなかった。前半との比較で言えば東福岡がボールを握る時間は増え、飯塚陣内でプレーする時間も増えた。だが、プレスの強度に始まるあらゆる面での強度で上回るのは飯塚。東福岡から大きなサイドチェンジを交えた展開サッカーは見られず、伝統のサイドアタックも機能しない。誤解がないように付け加えれば、東福岡の強度が弱かったわけではない。飯塚のそれが東福岡を上回っていた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権福岡予選
第102回全国高校サッカー選手権福岡予選