試合の流れを大きく左右したのは、後半4分のシーンだ。GK1吉富柊人(3年)のロングフィードから、髙谷が相手DFの背後を抜け出したところ今治東のDFが倒してしまい、一発退場。10人での戦いを余儀なくされた今治東は3-4-3から、シーズン当初採用していた4バックに変更し、4-4-1での戦いにシフトした。「何とか持ちこたえるとは思っていた」と谷監督は振り返るが、前の人数が減ったため、堀越の組み立てを制限できず、押し込まれる場面が増えていく。

 すると、14分には右後方から渡辺がクロスを入れると、ゴール前の髙谷が競り合いに勝利。落下点に入ったのは、事前のセットプレーで攻め残っていた森奏。「あそこでボールを1回止めないで、冷静に流してまた押し込むというか流し込むだけでした」。言葉通り、冷静に相手をかわして放ったシュートがゴールに吸い込まれた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権