河南の歓喜の輪
時間の経過とともに河南が試合の主導権を握り始める。「大冠は応援が凄かったけど、ピッチの中での声は負けないように意識していました。自分はゲームキャプテンとして一番声を出そうと前から決めていました」。そう振り返るゲームキャプテンの成田が最終ラインからコーチングでチームを先導。加えて、奪ったら素早く攻撃に転じる大冠に対しても「相手CBがキックモーションになった瞬間、バックラインと中盤を落として対応しようと意識していた」(成田)。
マイボールにしてからは突破力に秀でた上出と佐藤の両翼に展開し、SBの攻撃参加を交えながら攻め込むと20分には右サイドを抜けた上出のクロスから牧野がシュートを放った。試合が動いたのは25分。上出が明星との連携で右サイドを崩してゴール前に入れる。ファーサイドから中に入った佐藤のシュートはGKに阻まれたが、牧野が押し込み、河南が均衡を崩した。
「前からのプレスがもっと連動してできていたら、前で奪えてショートカウンターを狙えていた。そこが自分たちの強みだったのですが、なかなかできなかった。奪ってから速く攻めようと意識していたのですが、奪ったボールを1個繋ぐことが前半はできていなかった」。佐々木がそう振り返る大冠も意地を見せ、前半終了間際の35分には右サイドのスローインから栗野がゴール前に入った所を倒され、PKを獲得。このチャンスを佐々木が冷静に決めて、同点でハーフタイムを迎えた。
▽第2回大阪公立高校大会
第2回大阪公立高校大会