青森山田DF小沼蒼珠(2年)は自慢のロングシュートの他、ゴールに絡む活躍を見せた

 それは昨年からレギュラーで活躍している小沼も感じていた。小沼は体調不良もあり、1回戦は出場回避し、この試合が今大会初出場だった。「青森山田には切り替え、球際、ハードワークの三原則がありますが、全然足りませんし、俺たちはこんなものじゃない、負けられないと思いました」とやるべきことをやりきれていないと感じ、「自分が引っ張っていかないと」と強い決意を語った。準決勝はプレミアリーグEASTでもぶつかる尚志との対戦になるが、「絶対負けられません。プレミアを通して1年間戦っていく相手です。『今年の山田も強いな』と相手の意識に植え付けられれば良いですし、今日以上にやらないと」と意気込んでいた。

 今大会初出場となった盛岡大附は大敗となってしまったが、最後まで攻守でチャレンジする意識が高く、健闘したと言って良い戦いだった。チームを率いるのは今年で6年目となる元盛岡商監督の太田浩史監督。2006年度の選手権で盛岡商を全国優勝に導いた名将齋藤重信さんもベンチ入り。「自分は荷物運びだから」と謙遜するが、選手たちに熱い檄を飛ばしていた。サイドからのドリブル突破や足下の技術を大事にする攻撃サッカーは、かつての盛岡商を彷彿とさせるものだった。

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▽第23回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第23回東北高等学校新人サッカー選手権大会