序盤から優勢に試合を進めた大阪桐蔭は14分、中盤で得たFKをFW13小松和史(2年)が直接狙うと、風に乗ったボールがGKの頭上を越え左ポストを直撃。内側に跳ね返ったボールは惜しくもラインを割らず。23分には左サイドのFKから小松が鋭いクロスを供給すると、走り込んだFW10久瀬葵(3年)が頭で合わせる。しかしこのシュートはGK1沖見駿介(3年)のファインセーブに止められてしまった。

 すると、阪南大高が早くも動く。24分にMF16瀬尾優斗(2年)をトップ下に投入し、福本をボランチに下げた。するとこの濱田監督の一手が功を奏し、流れは阪南大高へ。福本が守備面に好影響を与えると、「良くも悪くも常に淡々としている」と指揮官が評する瀬尾は急な投入に動じる素振りを見せず試合に入り、前への推進力でチームを活気づけた。

 そして迎えた28分、右サイドからの落としを福本がトリッキーにヒールで前方に送ると、FW10弓場潤哉(3年)がDF2人を引き付けながら縦に運んで折り返す。「(二人に囲まれていたけど弓場なら)出してくれると思って」とニアポストに走り込んだ瀬尾がこのパスをゴール左に右足で流し込みゴールネットを揺らした。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選