リードを広げた大津は90+4分にも山下がハーフエーラインを超えたあたりから、相手の意表を突くロングシュートを決めて勝負あり。シルバーコレクターと揶揄されることもあった。勝負弱いと言われ、実際に期待された年に県予選で敗退する時もあった。そうした苦難を乗り越え、ようやく掴んだ初の日本一。平岡和徳テクニカルダイレクターが30年以上かけて作り上げ、OB監督にバトンを渡しながらチームの強化を進めてたどり着いた。
「平岡先生を日本一にしたいという想いがあったので、そういう意味ではOBを代表して今僕は先生と一緒に仕事をさせてもらっていて、その中でようやく先生を指導者としても選手(現役時代に帝京で選手権優勝)としても日本一にたどり着いていただいたので、僕自身もすごく幸せに思っています」(山城監督)
冬の選手権が始まる前に掴んだ栄冠はチームの歴史を変える大きな一勝だった。
(文=松尾祐希 写真=矢島公彦)
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