このままでは終わりたくない日大。田中の退場直後に交代出場した小濱良英が、左サイドからドリブルで持ち込んでシュートを打つと、これが見事にゴールを突き刺した。日章は今大会これまで無失点だったが、土壇場でその記録も潰えてしまう。直後、タイムアップの笛が鳴らされ、日章学園が全国大会の切符を得た。

 試合後、宮崎日大の田野短大監督は開口一番、「11対11でやりたかった。子どもたちは出せる力を出してくれた」と悔やんだが、一方では「最後の1点を次につなげていければ」と希望も口にした。

 日章主将で、JFA・Jリーグの特別指定選手としてJ3リーグの地元クラブ、テゲバジャーロ宮崎の受け入れが発表されたばかりの高岡は今年のチームについて、「一人ひとりがいいポテンシャルを持っている。強度をもう少し上げて全国に挑みたい」と力強く語った。

 日章の原啓太監督は、「前半はボールも動いて思うようなサッカーができたが、相手の退場で逆に少し難しくなったかもしれない。2点目3点目が遅かったのは課題」と振り返る。全国大会に向けては「下級生も入れながらチームに競争を生んで、底上げを図りたい。早期敗退が続いているので、粘り強く戦って、上位進出できるように頑張りたい」と意気込んだ。 

(文・写真=高浜確也)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)宮崎予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)宮崎予選