那覇西 vs 宜野湾(写真=仲本兼進)

 試合当日は午前中から雨が降り続き、試合開始時までにあがらず。水はけの良いタピック県総ひやごんスタジアムのピッチも所々で水が浮き、ボールが走る上に途中でブレーキがかかるというコントロールが難しい状態のまま、那覇西のキックオフで決勝戦がスタートした。

 丁寧にボールをつなぎ、ビルドアップの精度を高めてチーム力を上げてきた両チーム。ただ、水しぶきが上がるピッチ上で序盤は裏のスペースへの蹴り合いが目立った。次第に球際の競り合いが目立ち始めると、前半10分。那覇西は中盤でのヘディングの競り合いからFW11玉寄一星へパス。トップスピードで一気にペナルティーエリアへ進入した玉寄は勢いを弱めることなくGKまでかわし、先制点をもたらした。

 さらに前半16分。FC琉球ジュニアユースの頃からコンビネーションを育んできたMF7屋比久愛都のスルーパスに上手く反応した玉寄は、DFラインの網をかいくぐってボックス内へ。右足に吸い付くようにボールをピタリと受けると、再びGKとの一対一を制して2点目を奪った。

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▽第103回全国高校サッカー選手権沖縄予選
第103回全国高校サッカー選手権沖縄予選