出はなをくじかれた宜野湾だったがその後、雨が止んでピッチコンディションが整ってきた頃からMF8島袋佑を起点に磨いてきたパスサッカーを演じられるようになり、中盤の競り合いでも互角の戦いを繰り広げる。
しかし2点リードも手を緩めることなく前傾姿勢を保った那覇西は、「ほとんど練習していない」(運天監督)というセットプレーでも力を発揮する。アディショナルタイムに突入した前半40+3分。右CKからのこぼれ球をDF5亀田安澄がボレーシュート。さらに跳ね返ったボールに反応したMF18チメズ・ビクター・チュクンマがペナルティーマーク付近から豪快にシュートを決め、3点目を奪ったところで前半を終えた。
後半に入っても那覇西の勢いは衰えず。後半2分、左PA内でDF15宮里豪がふわりと上げたクロスにFW10與古田頼が折り返し、最後はゴールエリア内でMF屋比久がチーム4点目を奪いきった。
攻めなければいけない宜野湾は、準決勝の興南高戦で決勝ゴールをあげたスピード力のあるFW20喜屋武侑真を投入し左の最前線へ。すると、相手の背後を狙い続ける彼の躍動に釣られてDFラインが押し下げられ、喜屋武を突破口に好機演出を図った。すると後半アディショナル3分。攻撃を重ねた左サイドを起点にオフサイドラインをくぐったFW比嘉がドリブルで一直線。アタッキングエリアへ差し掛かったところでカットインからボックスへと進入を図ると、左45度付近から右足で巻いたボールはゴール右隅のネットを揺さぶり、意地の1点を奪取。そして1分後、熱戦に終止符が打たれた。
▽第103回全国高校サッカー選手権沖縄予選
第103回全国高校サッカー選手権沖縄予選