これには訳がある。昨秋の第103回全国高校選手権埼玉予選準決勝で、浦和学院に右CKから決勝点を奪われ0-1で敗れた。「あれをずっと反省材料にしています。プリンスリーグ関東1部に昇格し、インターハイと全国選手権に出場するチームになれるかどうか。今季はそれが試されるシーズンなので、あの失点を口うるさく伝えているんです」と関根監督は強くなるための試練を選手に与えているのだ。

 昨年途中からCBを担当する主将の高倉大翔(2年)もあの失点を悔しがる。「前の選手が点を取ってくれるのだから、後ろが締めなといけない。無失点で抑えたかった……。相手はロングスローやCKが強みなので対策をしてきただけに悔しい」と3試合目での初失点を残念がった。

 主将に指名されたことについては、「去年は隣りに谷口(輝)さんがいて心強かった。いろいろ感じたもの、吸収したものがあるので、今年は自分がそれを発信してチームを引っ張りたい」と頼もしい言葉で締めくくった。         

(文・写真=河野正)

▽令和6年度埼玉新人戦(新人選手権大会)
令和6年度埼玉新人戦(新人選手権大会)