1、2回戦を逆転で勝ち上がったように苦しんだ末の栄冠だった。武南を倒した勝因について為谷監督は「コンパクト、が今日のテーマでした。ラインを下げたらやられるので、2人、3人が連動してボールの奪い所を狙った。ドリブルではがされたらフォローできる体制も取りました」と説明した。
初優勝した時の関東高校大会は、Aグループ決勝で前橋育英に惜敗して準優勝。主将のMF朝烏真大(3年)は「この予選を通じてチームが成長できたので、関東では優勝して先輩を超えたい」と目標を口にした。
武南は思いもよらぬ4失点を喫し、自らの持つ最多優勝記録を18に伸ばせなかった。為谷監督と武南の同級生だった内野慎一郎監督は、「相手に強みを表現されてしまい、無力化できなかったことを反省しないといけない」を潔く敗戦を認めた。だがその一方で、「うちは(セットプレーが武器の)成徳とはタイプが違う。これからもテクニカルなチームに育てていきたい。まだ完成形ではない」と話し、反骨心をのぞかせた。
(文・写真=河野正)
▽令和7年関東高校サッカー大会埼玉予選
令和7年関東高校サッカー大会埼玉予選

