仙台ユースの先発メンバー

 追いつきたい仙台ユースは後半頭から交代カードを次々と切っていくが、聖和学園の守備の集中がさらに上がり、なかなかゴール前まで攻め入ることができず、前半は6本シュートを打ったのに対し、後半は途中出場のMF阿部琉海(3年)のシュート1本に抑えられてしまう。時間だけが過ぎていく中、聖和学園はカウンターが得意なスピードのある選手を投入。この策が当たって85分、前掛かりとなっていた仙台ユースDFラインの背後を突き、ドリブル突破したFW寺川空希(3年)からパスを受けたFW小川颯來(3年)がゴールを決めて大きな2点目を獲得。さらに87分にも似たようなカウンターの形でMF塩田凌央(3年)がゴールを決めてダメ押し。聖和学園が3-0で完勝し、暫定順位は変わらなかったが、勝点24で仙台ユースと並ぶ形となった。

 聖和学園の加見成司監督は「負けたらもう後が無い状況でした。ケガ人もいてちょっと苦しかったですけど、頑張りましたね」と、この試合に負けたらプレミアリーグプレーオフ出場が極めて苦しくなるシチュエーションの試合を勝ち切った選手たちを称えた。前半15分の得点まで攻撃の圧をかけ続けたことについては「夏、いろいろチャレンジして、ボールもしっかりと持てるようになってきましたし、ちょっとずつ良くなってるかなとは思いますね」と攻撃面での向上に手応えを感じていた。また、キャプテン不在の中守備陣をまとめた川上については「練習から気合が入っていました。自分がやらないと、という意識でやっていたので、やってくれるとは思いました」とパーフェクトな出来を称えた。

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