横浜商大高 vs 慶應藤沢

 前日から降り続いた雨の影響でピッチがぬかるむ中で、巧みなパスワークと個人技で慶應藤沢のディフェンスを剥がしにかかる横浜商大高は6分、FW9荒川翔のクロスを「普段の練習から息が合っているのでほんと触るだけだった」とMF8鈴木智喜が合わせ先制。16分にはFW11長岡空来がペナルティエリア前からミドルシュート。GKが弾いたこぼれ球を奪ったMF16千葉一颯が豪快に蹴り込みリードを広げる。一気に主導権を握ったかに思われた横浜商大高だったが、25分左サイドのミドルゾーンで慶應藤沢にFKを献上。慶應藤沢のFW10菅沼匠斗の蹴ったボールは、ゴール前の競り合いの中に放り込まれると今度はハンドリングを犯しPKを与えてしまう。しかし、「最近はPKの練習でもよく止めていて前回の練習試合でも止められたので自信はあった。なんとなく右かなって思って飛んだら当たった」とGK1濱田優人がジャストストップし傾きかけた流れを見事に引き戻した。

 「サッカーっていうのは得点を取るスポーツで失点をしないスポーツ。(後半も)そこにフォーカスして、明日、(ブロック決勝が行われる)神奈川工科大学のグラウンドにみんなで行こう」と指揮官に送り出した横浜商大高だったが、慶應藤沢もハードワークで応酬し決定機を作らせない。さらに残り20分を過ぎた辺りから吹き始めた強風の風上に立ったことで、徐々にアタッキングゾーンでの時間が増加。58分には枠を捉えることはなかったが、菅沼のFKをMF8武野貞徳にヘディングで合わせられ、横浜商大高にとっては嫌な流れに。しかし「後ろは絶対に失点しないという気持ちで、全員で集中した。相手に先に触られても,その後の動きでは絶対負けないようした」とキャプテンのDF3玉木琉生を中心にピッチ内で意識を共有。最後まで慶應藤沢に決定機を作らせなかった。

▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選