
橘 vs 市ヶ尾
対する市ヶ尾も、37分にDF3柴垣遼太郎のミドルシュートがクロスバーを叩く惜しいシーンを作り出す。前半は0-0。「ちょっと怖がって、攻めないで戻してとか変えてとかの繰り返しだった」と振り返る森谷周平監督の言葉通り、橘の慎重さが裏目に出た時間帯だった。
流れが変わったのは後半だった。ハーフタイムに「全部同サイドでもいいからどんどん攻めろ」と檄を飛ばした森谷監督の言葉が、選手たちに火をつける。44分、右サイドのFKからの2次攻撃。DF4鈴木宥惇が放り込んだ浮き球に林が頭で合わせ、ついに先制点。「ボールが来ない時でも準備しとけって言われてる。足で行くか迷ったけど、練習でふかすことが多いから頭でコントロールした」。林の冷静な判断が、チームに待望の一発をもたらした。
さらに50分、ポケットでボールを受けようとした波壁が背後のディフェンダーの頭上をトリッキーに狙って追加点。「バウンドして(頭を)超えると思った。(ボールが)越えようとしたところで足を伸ばしてアウトで決められた」と波壁。状況判断力の高さが光る一瞬だった。
▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選

