「前半は相手のペースになりつつあったけど、ハーフタイムで話した自分たちのサッカーをしようっていうので、後半は自分たちのサッカーができた」と最終ラインで奮闘したDF3都留玄多。MF10鈴木快も「ハーフタイム、ベンチに戻って監督にもう1回締められて、後半はちゃんと立ち上がりから守備から入れた。0で抑えたってことは成果」と無失点に手応えを感じていた。

　この修正力こそが、夏を越えて成長したチームの姿だ。宮澤監督が今年のチームについて語る言葉には温かさがある。「伝えられたことをとにかく100パーセントでやっていこうという子どもらしい姿勢がずっと今年はある。まっすぐさ、純粋さ、チャレンジ精神、前向きに頑張れるところが特徴。それが1つ1つの積み重ねになってる。ただもうちょっと子どもから大人になっていかないと、なかなかやっぱり際のとこでは勝てない」。

　夏の厳しいトレーニングを経て、選手権前にスタッフから「できることとできないことを分けて、そこに徹底しないと」と言われた。そこからチームは変わった。「やっとそこで自分たちが何をして、どういうプレーすれば勝ちに進めるのかっていうのを気づけた」とキャプテン鈴木（快）。大きいフォワードとサイドのアタッカーを起点にした攻撃、ファーストとセカンドボールの回収を意識した守備。やることを明確にし、全員で共有した。

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