後半も膠着した展開が続いた。47分、日大藤沢がゴール前への侵入から詰めにかかるも、キーパーの斎藤がこぼれ球に体を投げ出してキャッチ。60分には日大藤沢がMF6杉崎万泰→平島→有川とテンポよく繋ぐも、最後の一線を越えられない。68分、日大藤沢は左サイドからのCKに対しDF3入谷友陽のヘディングはわずかに右へ逸れた。

 そして、均衡が崩れたのは、延長の気配が漂い始めた終盤だった。

 78分、日大藤沢は右サイドからDF2内田尚寿がゴール前に上げたアーリークロスに有川が飛び込むとGKと交錯しながらもこぼれ球に反応し、左足を一閃。芝を跳ね上げるようにして放たれたボールがゴールネットを揺らした。劇的な一撃。大怪我から3日前に復帰を果たしたエースが、勝利を手繰り寄せる値千金のゴールを決めた。

 だが、桐光学園も最後の笛が鳴るまで攻め続けた。80+4分、左サイドから陶山のアーリークロスが競り合いの裏へ流れると、右サイドから詰めたDF13萩原慶が放ったシュートはクロスバーを直撃。あとわずか数センチ。日大藤沢の守備は一枚岩となってそれを跳ね返した。試合はそのまま1-0で終了。2年ぶりの選手権出場を懸けた死闘を、日大藤沢が制した。

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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選