延長戦に入ってからも立正大淞南が攻め続けたが、高原監督が「今日は本当に守備が頑張りました」と称えたように江口とDF田中大翔(3年)のCBコンビを中心とした岡山学芸館の守備陣が最後のところで仕事をさせない。中盤でフィルター役となった吉岡の貢献度も大きく、互いに2点を奪えないままPK戦を迎えた。

 ここで存在感を放ったのは今年に入って、岡山学芸館の守護神となった山田で、読みを的中させて1人目と2人目のキックをストップ。立正大淞南のGK1山田新(3年)に1人目のキックは防がれたが、以降は4人連続でゴールネットを揺らし、1-1(4-3)で岡山学芸館が勝利した。

 PK戦で決着が付いたものの両チームとも最後まで強度を保ち、どちらが勝ってもおかしくない魅力的な試合になった。準優勝の立正大淞南を含め、来月行われるインターハイに向けて、収穫の多い大会になったのは間違いない。

(文・写真=森田将義)

▽令和7年度中国高等学校サッカー選手権大会
令和7年度中国高等学校サッカー選手権大会