
福知山成美イレブン(写真=雨堤俊祐)
一方の京都先端は、守備で耐える展開が続いた。プレスで引っかけて速攻を繰り出す場面があまり作れず、自陣深くでボールを奪ってからのロングカウンターも相手DF陣の強さを前になかなか繰り出せない。攻撃をけん引するFW平井力(3年)とFW川勝心瑛(3年)にいいボールが入らず、縦への推進力がなかなか発揮できずに試合が進んだ。ただ、サイド攻撃からクロスを入れて、ゴール前で走り込んだ味方に合いそうな場面は何度か作るなど、ゴールを目指す姿勢は見せ続けていた。後半途中からは相手にも疲れの色が見え始めてスペースが空き始める中で、前線やサイドにフレッシュな選手を投入してスプリントの出足を落とさず、そこから数的有利の状況を作り出すなど、なんとか1点を目指す。
スコアレスで試合は進み、後半アディショナルタイムに突入。同点の場合は延長戦無しでPK戦というレギュレーションの中、京都先端は80+2分にGKを交代する。再三の好セーブでゴールに鍵をかけ続けたキャプテンGK梅田昊紀(3年)に代わって、PKストッパーのGK増田怜(3年)を投入。その直後に福知山成美はダヨがドリブルで中央を突き進んで左足で強烈なミドルシュートを放ってゴール左隅を捕らえたが、ファーストプレーとなった増田が好セーブ。それで得たCKのハイボールに増田が飛び出してクリアしようとするが、ボールに触ることができず、その先にいた福知山成美の選手がヘディングシュート。枠内を捕らえており「終わった、と思いました」(京都先端・佐藤監督)が、梅田から腕章を託された副キャプテンのMF加藤広大(3年)がぎりぎりのところでカバーに入ってボールをかき出して、後半終了のホイッスルが鳴り響いた。
▽第104回全国高校サッカー選手権京都予選
第104回全国高校サッカー選手権京都予選

