北海FW11野澤渓人が先制ゴール

 先制点は前半24分、北海だった。右サイドの敵陣深い位置で得たスローインのチャンス。DF西垣凌羽(3年)が投げたボールを、ニアサイドのDF齋藤龍志(3年)が頭で背後にすらす。中央にいたFW野澤渓人(3年)が落ちてきたボールを胸でトラップし、2タッチ目の右足ボレーで相手GKの頭上を撃ち抜いた。「ロングスローからいい形でボールがこぼれてきたので、冷静に(シュートを)打とうと思っていました。3年間一緒に戦ってきた仲間と、応援団の気持ちも背負って戦いました」と、今大会4得点目を決めた野澤は言った。

 今大会初失点を許して反撃に出たい札幌大谷だったが、ボールに対して必ず複数の人数でプレスをかける北海の攻撃的なディフェンスの前に、思うようにパスがつながらない。セカンドボールを拾えず、中盤を北海に制圧された状態で前半を終えた。

「ボールを持つ時間をなかなか作れなかった」と、札幌大谷のMF菊谷輝(3年)。「札幌大谷さんに、『あっ!』とか『えっ?』とか思わせる回数を増やすことができれば、必ず(相手が)疲れてくると思っていました。その中で先に1点が取れたのは大きかった」と北海の島谷制勝監督は振り返った。

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▽第104回全国高校サッカー選手権北海道予選
第104回全国高校サッカー選手権北海道予選