桐陽 vs 磐田農

 29分、磐田農がキャプテンMF7守屋凛音のゴールで1点を返すと、ピッチ上の空気が少しずつ変わった。桐陽のボールは動くが、前線への「矢印」は細くなる。鈴木伸幸総監督が試合後に口にした言葉は、そのもどかしさを物語っていた。

「自分たちが主導するサッカーになった時に、どこまで厚みを作って縦に行けるか。ボールは動くんだけど、最後の矢印の太さが見えてこなかった。優等生すぎる。もっと“野生み”を持って、アクションを起こせよって思いました」

 後半も、桐陽がボールを握りながら試合を支配した。42分、MF8清翔馬のミドルはDFに当たり枠外。44分には秋山のシュートがクロスバーを越える。

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▽第104回全国高校サッカー選手権静岡予選
第104回全国高校サッカー選手権静岡予選