その後も奈良育英は前半だけで6本のCKを獲得するが、それを得点に結びつけられず。一方の五條も相手陣深くから何度も田中がロングスローを試みるが、相手DF陣に跳ね返され、両チーム無得点で前半を終える。後半、勝敗の鍵を分けたのは、そのセットプレーの精度だった。
奈良育英のプレスキッカーを務めるのは、左SBに入る吉川魁(3年)。今年の全国総体1回戦立正大淞南戦でもFKからアシストを記録した右利きのキッカーだが、前半は今大会初めて使用する競技場の芝に足をとられるシーンもあり、「自分がキックを何回もミスして、チャンスを潰してしまった」と反省した。それでもハーフタイムに、チームメイトから『魁なら大丈夫』と声をかけられてメンタルを整えると、「もう1度やってやろうという気持ちになった」と、後半に臨んだ。
▽第104回全国高校サッカー選手権奈良予選
第104回全国高校サッカー選手権奈良予選

